株式会社エムアイシー様
高解像度が要求される最終原型の出力に不可欠な3Dプリンター
株式会社エムアイシー(以下、エムアイシー:http://www.mic-jpn.com/company/)は、様々なキャラクターフィギュアの原型(※1) 製作、OEM生産・製造を手掛けています。2001年からデジタル造形をスタートし、モデリングとともに3Dスキャン、3Dプリンター導入の先駆者として商業原型製作に取り組んでこられたエムアイシー様にお話を伺いました。
エムアイシーの事業内容や取り組みについて教えてください。
エムアイシー当社では、大手メーカー様のキャラクター原型を数多く手がけており、カプセルトイから美少女フィギュア、可動フィギュア、メカフィギュア、ヒーローフィギュアなど、様々なジャンルの原型を取り扱っております。営業、モデリング、3D出力、3Dスキャン、仕上げ、シリコン取り、レジンキャスト複製、彩色、デカールシール作成という原型に関するすべての工程を社内で行っておりまして、それぞれのセクションに特化したスタッフと、様々な機材と設備でお客様のニーズにお応えしたいと日々励んでおります。
原型はどのような工程で製作されているのでしょうか?
エムアイシーキャラクター案件がほとんどですので、お客様から頂きました企画書、スケッチ、資料をもとに主にデジタル造形ツールで造形していきます。お客様や版元様のご要望、ご指摘に合わせて造形し、画像上で調整を繰り返します。画像での調整後3Dプリンターで仮出力というものを行い、お客様、版元様に実際に立体にて確認をしていただきます。こちらの立体物での承認を受けたのち、より高精細な出力機を用い本出力という製品にするための立体物を出力します。その後、手作業で仕上げ、調整を行いシリコン複製作業に進みます。シリコン型を用いてレジンキャストで複製し、金型用原型とデコレーションマスター(※2)を作成して納品いたします。これらが作業の主な流れにになります
複数種の大型インクジェットなど様々な3Dプリンターを保有されてますが、デスクトップ光造形のMighty Revoはどのような出力に用いているのでしょうか?
エムアイシーMighty Revoは、主に最終原型の出力に使用しています。細かいディテールが入った作品のような高解像度が要求されるものを出力する際に用います。高精細であり、造形範囲も広いところがMighty Revoの魅力です。同程度の解像度の他の3Dプリンタと比べても山谷がシャープに出力されるようで、元データの再現性が高いと感じます。
導入当初は他社製のレジンを使用していたそうですが、現在はPhrozen純正のハイパーファインレジンに切り替えたのはどうしてですか?
エムアイシーそれまで使用していたレジンよりも出力の安定性が上がり、造形のシャープさがより良かったからになります。
原型を製作するときに、気を付けているポイントなどはありますか?
エムアイシー第一に魅力的な形状を造る事が最重要ポイントになります。
それ以外には製品になる際の仕様や材料による形状の調整も意識しながら作業しております。 Mighty Revoはパソコンのモニターでみられる小さくて細かな形状を高い再現性で出力できるので重宝しております。
それでは最後に、今後の展開をお聞かせください。
エムアイシー弊社はあくまでもお客様の縁の下の力持ち的立ち位置ですので、お客様に喜んでいただけるような原型を沢山納品していきたいですね。
物つくりやキャラクターが好きな人たちが集まっている職場でありますので、楽しみながら沢山造形していきたいと思っております。